ファミリー・セラピー(家族療法)

目次

ファミリー・セラピーを受けるメリット

ファミリーが健康、幸福、豊かになり、それがビジネスに波及しビジネス環境がよくなります。すると、創造性、イノベーション、新規事業(ベンチャー)が生まれ、売り上げおよび利益がアップします。集客力が増し、合理的コストカットが進みます。それは、家族の繁栄とサステナビリティ(永続性)につながります。私たちは、成果を重視します。

なぜそのようなことが可能なのでしょうか?

ファミリービジネスにおいては、ビジネスの主要メンバーが、家族の成員だからです。家族関係を良くすることが家族を結束させ、家族の各メンバーの潜在可能性を活性化します。それは、ビジネスを良くすることにダイレクトに通じます。

短期間であれば、家族メンバーをないがしろにしたり、家族メンバーに無理や犠牲を強いたりして、ビジネスを回すことが可能です。しかし、中長期的には、家族の破綻はビジネスへ悪影響を及ぼします。ファミリービジネスをサステナブル(永続的)な成功に導くには、家族とビジネスとのウインーウイン関係および家族とビジネス間の好循環が欠かせません。そのためのノウハウを、具体的にお伝えします。その基盤は、良好な家族関係です。

ファミリー・セラピーとは 

「システム(仕組み)」の考えを取り入れたセラピーです。ファミリービジネスにおいて、システムの見方は、従来ビジネスの場面でのみ使用されてきました。それは、事業がうまく進まない原因を従業員個々人の力量不足に帰すのではなく、「仕組みのあり様」「仕組みの質」に見ていく視座です。従業員の能力を最大に発揮させるために「システム」を改善するという取り組みです。

ファミリー・セラピーも、家族に対して同じ見方をします。家族の個々のメンバーに生じた問題は、ある個人の問題ではなく、家族という「1つのシステム」に不具合が起きているためではないか、ととらえるのです。

家族療法は、家族システムを良好にするたくさんの技術(テクニック、ツール)を備えています。それを最大限活用して家族を支援し、それがビジネスに好影響をもたらすように支援します。

「システム」とは…
「それ以上分割不可能な1つの全体」を指します。

「ファミリービジネス」は、ファミリー、ビジネス、オーナーシップという小さな3つのシステムからなる「大きな1つの全体システム」です。ですので、ファミリービジネスを適切に見るには、ファミリーとビジネスとオーナーシップの3システムのバランスへの配慮が必要です。もしファミリーへの眼差しが欠如していたなら、「全体システム」を意図せず分割してしまい、システム全体のバランスを崩し、長期的利益を損うことになります。ファミリービジネスのガバナンス(統治)およびマネジメント(管理)には、「ファミリー・システム」への継続的ケア(手当)が欠かせません。

私たちと、「ファミリー・システム」に配慮した、持続可能なファミリービジネスのガバナンスとマネジメントについて、ご一緒に学びませんか?

ファミリービジネス支援センターは、ファミリーセラピストが、経営コンサルタントおよび税理士、会計士、弁護士、保険の専門家、金融機関と協働し、「ファミリービジネス」という「大きな1つの全体システム」への、分厚いサポートを行います。

なぜ「システム」が大事なのか

システムは、「成果、内容、中身」を生む「土壌、枠組み、容れ物」だからです。内容を創造するためには、土壌、枠組み、容れ物が欠かせません。内容(の良し悪し)にばかり目が向けられがちですが、システムが良質で、豊かで、健康でこそ、いい結果がついてきます。

いい結果を育てるためには、「ビジネス・システム」と並んで、「ファミリー・システム」へ向けた視座が必要です。システムの質が、「ビジネス」面での創造性、イノベーション、新規事業、売り上げ、利益、繁栄に、そして「ファミリー」面での人間関係、情緒、心の豊かさ、幸福、成長、成熟に直結します。

私たちは、システムこそファミリービジネスにとって最も大切な「全体資産」であり、世代を超えて承継されるべきものと考えます。「ビジネス・システム」「オーナーシップ・システム」「ファミリー・システム」の創造、また3システム間の好循環と統合について、あなたとご一緒に取り組みます。

ファミリー・セラピーを勧める理由

  • 長期的でサステイナブルなファミリービジネスの実現を可能にするからです。
  • ファミリーとビジネスの全体利益にかなう分厚いサポートを提供できるからです。
  • 核心を突いた真のサポートとなるからです。
  • 意識的(コンシャス)なファミリービジネスを勧めるためです。

ファミリービジネスやファミリーエンタープライズは、家族とビジネスの2側面からできています。が、その全体を支援するには、「ファミリー(家族)」「ビジネス(事業)」「オーナーシップ(事業の所有権)」の3側面から振り返ることが欠かせません。

にもかかわらず、従来のファミリービジネスへのプロフェッショナルなサポートは、経営コンサルタントによる「ビジネス面」や、また税理士、会計士、弁護士、金融機関、保険の専門家による「オーナーシップ面」に限られていました。

そこには、ファミリーセラピストによる「ファミリー面」への専門的支援は皆無です。そのため、ファミリービジネスの核心を突いた真のサポートになっていませんでした。

ファミリービジネス支援センターは、ファミリーへのプロフェッショナルなサポートを導入することで、ファミリービジネスやファミリーエンタープライズ全体の利益を目指します。それこそが、ファミリービジネスの長期的でサステイナブルな利益、成功、豊かさ、繁栄、富や財につながると考えます。「ファミリー」を「ビジネス」や「オーナーシップ」と不可分の一側面ととらえるには、意識的(コンシャス)であることが求められます。それが、ファミリービジネスの真のサステナビリティを可能にします。

ファミリー・セラピーで得られること

良質で繫栄するファミリービジネス、ファミリー企業の実現です。ファミリービジネスのファミリー面についてよく知る人は、家族メンバー以外にはいません。家族メンバーは、ビジネスとは異なるファミリーの姿を内側から見ています。ファミリーメンバーに愛される家族、そして将来の承継者である子供や孫に尊敬されるビジネスが、真に良質なファミリービジネスです。ファミリー・セラピーは、豊かで繁栄するファミリービジネスの実現過程を支援します。

多くのファミリービジネスは、3世代待たずに廃業します。1世代2世代うまくいっても、途絶えてしまいます。ファミリーメンバーを大事にしないためです。ファミリーを、ビジネスを成功させるための手段や道具と考え、ファミリーに無制限の犠牲を強いるからです。ファミリー・セラピーは、3世代以上持続する健康で豊かで人の幸せを後押しするファミリービジネスの創造を支援します。

経営コンサルティングとの違い

経営コンサルティングや税務アドバイスの中心は、問題「解決」です。経営コンサルティングや税務アドバイスは、数字やエビデンスに基づいたハードスキルです。

一方、セラピーの中心には、問題について「心」で感じていること、想像していること、考えていることへの傾聴、共感、理解があります。問題に直接向かうのではなく、まず問題に行き詰っている「心のあり様」や「心の状態」に着目します。機能する健康な心を育て、想像力とクリエイティビティが豊かになって、心がイキイキと活動できるように支援します。その心は、問題解決のための革新的で、創造的なアイディアを〈独自に〉想像できるようになります。「心」に着目することで、より深く根本的で持続可能なオリジナルの解決を目指します。セラピーは、数字やエビデンスに関する「心のあり方」「心の状態」に着目するソフトスキルです。

ファミリービジネス支援センターの特長

コンサルタントの岸原千雅子が25年、富士見ユキオが33年の臨床実践を、この領域で行ってきたからです。セラピストとして最も大事なのは、現場での経験です。私たちは、この領域におけるさまざまな悩み、苦しみ、痛み、ニーズをお聞きし、修羅場、正念場にご一緒させていただき、問題解決のサポートをさせていただいています。また、国内外の文献、研究論文、書籍に当たり、私たちの知識と情報を、常にアップデートしています。積み重ねた経験、知識、情報をもとに、マンツーマンで、御社の支援をさせていただきます。あなたの悩み、苦しみ、痛みが癒え、問題が解決し、成果が出るまで、しっかりと寄り添わせていただきます。挫折することなく、ゴールにたどり着くまで、ご一緒に頑張りましょう。

ご自身と、またファミリーと、改善に向けた「契約」を初めにしていただき、それが達成されるまでのサポートをさせていただきます。必要に応じて、再発を防ぐために、またさらなる向上のために、フォローアップを行います。

実は、私たちも・・・

実は、私たちも、ファミリービジネス・メンバーを支援できず、悩んでいました。

日本の全法人の97%が、ファミリービジネスです。今までたくさんの方に、心理相談にいらしていただきました。その中で、何かいま1つ役に立てていないのではないか、という疑問を抱いていました。

そのようなとき、ファミリービジネスやファミリーエンタープライズへの支援について学ぶ機会を得ました。すると、個人の心の問題が、ファミリーの問題と切り離せないこと、そのファミリーの問題はビジネスの問題と不可分であることが見えてきました。個人、ファミリー、ビジネスが1つの全体的システムの中でつながっていたのです。

全体的観点を得たことで、日本の全法人の97%に属する多くの個人の心理相談に、より有機的に適切に応答できるようになりました。この立場から、ファミリーメンバー個人への支援を含むファミリー・セラピー(家族療法)の他に、次のようなセラピーおよびコーチングもご提供しています。

マリタル・セラピー(夫婦療法)

ファイナンシャル・セラピー

次世代育成コーチング

次世代婚活コーチング

オーナー・コーチング️®️

ファミリー・セラピーの立場から

ファミリービジネスでは、ビジネスの大株主・所有者(オーナー)が、ビジネスに実際に携わっていない家族メンバー(たとえば、創業者の妻、子供)であることがままあります。その家族メンバーが、ビジネスの中身を把握しないまま、ビジネスとは関係のないファミリー内での人間関係や情だけに基づいて、株主としての権力をふるうことも多くあります。

たとえば、大株主の母親が、ビジネスに向いていない子供を甘やかして次期社長に指名する、といったごり押しが起きたりします。それは、ビジネスに悪影響をもたらし、早晩ファミリーにもマイナスの影響が及びます。

ファミリー・セラピーは、ファミリーとビジネスとに目配せし、ビジネスにしわ寄せされた家族の問題をファミリーに戻して解決したり、問題の発生を予防したりします。ファミリー・セラピーは、ファミリーとビジネスの間で生じている悪循環を断ち、好循環を生むことを支援します。

ファミリービジネスの中心には何がある?

「オーナーシップ」です。ファミリーが「オーナーシップ・マインド」身に着け、「オーナーシップ・コンシャス家族(ownership conscious family)」に成ることが、セラピーの目的の1つだと考えます。「オーナーシップ・コンシャス家族」とは、「オーナーシップの重要さを明確に意識している家族」を指します。

しかしこの点は、これまでファミリービジネスのの当事者にも、ファミリービジネスを支援する専門家にも、はっきりと理解されていませんでした。「ビジネス」面を優先し、ビジネスが何とかなれば、どうにかなる、と考えられてきました。そのために「ファミリー」は踏み台になり、犠牲になって耐え忍ぶことが必要、と思われてきた節があります。その考えは、短期的に、また緊急時に適切です。しかし、中長期的に考えると、必ずしも妥当だとは言えません。

ビジネスの「所有権」を持っている「オーナーシップ」面に、着目することが必要です。「オーナーシップ」は、「ビジネス」と「ファミリー」の〈結節点〉です。「オーナー(シップ)」のあり様、考え方、価値観が、「ビジネス」に多大な影響を与えます。

ファミリービジネスにおける「オーナーシップ(株式)」は、基本、家族が保有しています。であれば、「ファミリー」のあり様と「オーナーシップ」は密接に関係してくるでしょう。そして、「オーナー(シップ)」のあり様、考え方、価値観が、「ビジネス」の指針に反映されます。

「オーナーシップ」は、「ビジネス」と「ファミリー」の架け橋であり、両者を総合し、統治する〈要〉です。「オーナーシップ」が機能していないファミリービジネスは、少なくありません。たとえば、(8)で述べたように、ビジネスを理解していない家族メンバーが、大株主であるという場合が、まま見られます。すると、〈ガバナンス〉が効かなくなります。

ファミリービジネス支援センターは、「オーナーシップの重要さを明確に意識している家族」の実現を支援させていただきます。

そのためのツールとして、オーナー・コーチング®️ もご活用ください。

ファミリー・セラピーで大事にしていること

ファミリーの主体性を育成し、ファミリー力を身に着けるための支援です。主体性があると、成功だけでなく失敗も豊かな経験として積み重なって、家族のかけがえのない心理的、社会的資産となります。それは、経済的豊かさにつながります。ファミリーの主体性は、失敗からの回復(レジリエンス)および成長を後押しします。

一方、主体性がないと、成功も失敗も共に経験とならず、単なる出来事の1つにしかなりません。そのため、同じ失敗を繰り返します。成功が積み重なりません。

ファミリー力は、家族に自信や誇りを持たせ、ビジネスにおける新たなチャレンジ、イノベーション、新規事業を可能にします。それは、ファミリービジネス全体のサステナビリティを創造します。ファミリー・セラピーは、ファミリービジネスが幸福に生きる力、生き残る力、発展する力を応援します。

よくご相談を受けるテーマ

あなたのファミリーは、次のような問題、悩み、苦しみ、痛みをかかえていませんか?

不倫、不妊、婚外子、離婚、アルコール依存、ギャンブル依存、薬物依存、ゲーム依存、買い物依存、摂食障害、暴力、トラウマ、うつ、躁うつ、精神病、自殺、不登校、引きこもり、借金、犯罪などです。

誰にも相談できない家族の問題が、ファミリー・セラピーのテーマとなることが最も多い。経営コンサルタント、税理士、会計士、弁護士に相談しても解決できないファミリーの問題、悩み、苦しみ、痛みで困っていませんか?

民事不介入に代表されるように、日本では家族に公的権力が入らず、そのため家族は治外法権、無法地帯になりやすい危険を秘めています。家族は本来、安全、安心、安寧が保障された、温かくくつろげる場所であり、相互支援が絶えないところであったはずです。しかしそうはならず、修羅場や地獄となっているケースが少なくありません。

家族における相談しにくい問題、悩み、苦しみ、痛みに真摯に本気で向き合い、一つひとつ解決していくことが、ファミリーの幸せ、健康、豊かさにつながり、それがビジネスの揺らがぬサステイナブルな利益へ結実します。

ご相談内容に関する守秘義務を徹底します。表に出ることはありません。必要に応じて、弁護士や精神科医をご紹介します。あるいは、弁護士や精神科医と協働し、困難で重く根深いテーマに粘り強く取り組みます。

ご一緒に頑張りましょう!